【うどんだしが「めんつゆ」なしでできますよ(レシピ付)】
みなさんがいつもお使いになるかつお節は
薄く透けて見えるように削られていますよね。
では、こちらをご覧ください。
これもかつお節なのです。
(豊中松前昆布本舗HPから写真を引用)
通常使う薄削りに対して、
うどんやそばのだしをとるときには、
こういった「厚削り」や
家庭ではその中間の
「中厚削り」を選ぶといいですね。
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サイエンスクッキング プロデューサー
木村万紀子です。
前回までのメルマガでは、
うどんやそばの濃厚なだしをとるときには、
かつお節だけではない。
雑節(宗田節、さば節、地方によっては、うるめ節、むろ節など)
を一緒に使い、 コクのある濃厚なだしをとっているのですよ
と前回はお話ししました。
それらを1袋ずつ買うのではなく、
うまくブレンドされた
「混合節」というのが
スーパーでも売られています。
あなたのスーパーのかつお節コーナーにも、
今まで目に留まらなかっただけで、
「混合節」があるかも!
↑ ↑ かつお節売り場の全景
囲み部分が「混合節」
読者の方から次のようなご感想をいただきました。
奈良県 さくらいさん
「今回の麺類のだしの話、
何十年も なぜ?どうして違うの?
だったんです。
あの何とも知れない甘み(深み?)が出ない…
そしてもう諦めて 麺つゆ頼りになってました。
そして早速これを買ってきました。
先生が言われる関西と中部の合体でした。
だしをとったら、ガツンとしたお味に!!
ありがとうございます。」
そうそう!
すべてに混合節と大きく書かれていたらわかりますが、
実際は、
このように、商品名が「業務用だし」
などと違うと
見つけにくいものもあります。
原材料表示で、
雑節が入っているか確認すると
すぐにわかりますよ。
さて、これらの厚めの削り節を選んだら、
いよいよだしをとりましょう。
薄削りの花がつおで
吸い物のだしをとるときには、
花がつおを入れて、
一瞬煮立たせたら、
すぐに火を止めます。
しかし、厚削りは、コトコト煮ます。
そうして、コクのある濃厚なだしをとっていきます。
その削り節の厚み、種類によって、
煮る時間が違うので、
パッケージの裏にだしのとり方が
書いているのを参考にして、
だしをとってください。
だしをとる=面倒!
と思った、あなた。
よくわかります。
それでも、この混合節でとるだしは、
吸い物のだしのような繊細さがない分、
厳密でないので、
ご家庭では、結構、適当にできます。
表示通りだしをとったら、次は味つけですね。
これはね、地方によって、全然違います!
私が住む
関西のうどんだしを参考にしてくださいね。
作りやすいように簡単にしています。
<関西風のうどんだし>
だし汁 1500cc
薄口しょうゆ 100ccくらい
みりん 70~100ccくらい
このレシピを見て、
「やった~!すぐやってみます」
という方と、
薄口しょうゆではなく、
濃口しょうゆを使う地方が圧倒的に多い日本では、
参考にならないという人も多いかもしれません。
料理のレシピって、
そういうところがありますね。
関東の料理研究家と、関西の料理人が
レシピ本に書く味つけは
明らかに違いますしね。
(1DAYレッスンではそれに驚いてもらっています)
だから、私は、みなさんに
本やネットでレシピ検索をしたり、
料理教室でもらったレシピをただ作る、
つまり、他人が作ったレシピに頼るのではなく、
自分でレシピを作る「脳みそ」を作りましょう。
とご提案しています。
料理はそれができるようになったら、
作らされるのではなく、
楽しくなるのですよ。
私は札幌出身ですから、
そもそも、薄口しょうゆのない文化で育ってきました。
だから、濃口しょうゆをいれて
うどんだしを作ることも多いです。
その私が、いかにも関西風のうどんだしの
レシピをあげるためにやったことを
みなさんにお伝えしたら、
東京の方も、九州の方も、
慣れ親しんだ味のうどんやそばのだしを作る
ヒントになると思います。
私はレシピを与えるだけの料理教室に、
疑問を持って、
レシピのいらない料理術をはじめています。
受講生さんおひとりおひとりと向き合って、
その人の頭の中に「料理脳」を創り出すために、
コミュニケーションを重ねながら、
進めていっています。
最初は、
「先生!〇〇の作り方を教えてください」
と質問が多くきていた方が、
そのうち、
黄金比率の調味料を使って、
「新しい料理を考案してみたので、
先生、私のレシピで作って、
答え合わせしてください。」
と言ってくださったりするのです。
なぜ、そんなことができるようになるのか?
そのような指導をする私が、
このうどんだしを作るためにとった行動は、
みなさんがご自身の味を作るのに
ヒントになるかもしれません。
また、だしをとるとか、そこまでしないよ~
と内心思っている方も、
次回は私の「生態」が垣間見える話かもしれないので、
読み物としてお楽しみくださいね。