【泡立つコーヒー「ダルゴナコーヒー」を日本一美味しく作る技!】レシピのいらない「料理脳」が育つメールレッスン

ダルゴナコーヒー
SNSで流行ってますね~。

韓国発症のドリンクで、

カプチーノの逆バージョン。

つまり、カップに牛乳を注ぎ、
コーヒーをふわふわに泡立ててのせるのです。

ダブルコナコーヒー.jpg

なんで??

コーヒーが泡立つなんて!!

と思うでしょ?

それがね~、泡立つのですよ。

基本のレシピっていうのがあって、

インスタントコーヒー:水:砂糖=

1:1:1

(つまり、すべて30㏄とかね)

で混ぜ合わせて、

ハンドミキサーで泡立てるのです。

確かに、モコモコにかたく泡立つ!

すごいね!と、
子供たちと作って盛り上がって作ったのですが、

「もっと美味しくしたい」

気持ちがメラメラと。

基本のレシピは、

インスタントコーヒーだし、

日本人にとっては、

甘すぎるのでは?と。

・・・・・・・・・・

こんにちは。

サイエンスクッキング・プロデューサー
木村万紀子です。

おうちで作れる簡単レシピを
メルマガで連載中。

本日は、カフェ編。

 

ということで、コーヒーブレイク気分で
読んでください。

 

実は、私、コーヒー焙煎を
2月から習い始めました。

仕事でなく、あくまでも趣味ね。

コーヒーまでは手を出さず、
飲むの専門でいいかなと受け身だったのですが、

2020年に入ってから、

新しいこと、

今までやりたいと思って叶っていなかったことを、

やろうと決めたの。

ばいせん.jpg

コーヒー焙煎を習い始めたら、

おうちのコーヒーがすごくおいしくなって、

コーヒーを静かにいれる時間が好きになって。

コーヒーのアロマに、
家族みんながいい香り~って癒された。

 

ダルゴナコーヒーが、

インスタントコーヒーでないとできないなんて(涙)

SNSで見るレシピ、

すべてインスタントコーヒーだし、

ウィキペディアにも

「挽いたコーヒー豆ではできない」
と書いてある。

実はね、

私、サイエンスクッキングの仕事柄

「泡立たないといわれる液体」

を泡立てるサイエンス

がかなりお得意でして。

そういう講義を、

調理師学校でやっています。

最先端の科学を用いた
フランス料理の技法のひとつなのです。

・果汁

・しょうゆ

・だし

など、それはふつうに考えると

絶対に泡立たないでしょうね

と誰もが思う液体を

泡立て、

軽い泡のソースにして、食べさせる料理

を研究、分析して、講義していました。

 

ただ、その多くの場合は、

ゼラチンなどの

泡立つ成分を持つ材料を添加するのですが、

 

それをしなくても、

ドリップしたコーヒーの場合は泡立った!!

(パチパチ 拍手)

 

この理論は、

お菓子作りで必要な

「卵はどうやったらうまく泡立つかの理論」

と同じです。

 

本日は、まずはサイエンスは抜きにして、

おうちでできる簡単レシピということで、

まずは、ダルゴナコーヒーの材料と作り方から。

<材料>

濃く淹れたドリップコーヒー 90㏄

グラニュー糖 45㏄(40g)

グラスに注いだ牛乳

 

<作り方>

1.小さめのボウルに、
濃いめにいれたコーヒーを入れ、

グラニュー糖を加えて溶かし、
常温に冷ます

2.ハンドミキサーで泡立てる。

もうこれ以上泡立てても、
泡立たないな~というところまで泡立てる。

常温で泡立てる
きめが粗い、大きな泡ができます。

  ↓ ↓

ダルゴナ2.jpg

3.大きめのボウルに水、氷を入れて、

②のボウルを氷水に当てながら、

冷却した状態で泡立て続ける。

ダルゴナ1.jpg

すると、だんだんきめが細かく、

濃密な泡になっていきます。

  ↓ ↓

ダルごな3.jpg

4.グラスに牛乳を注ぎ、
ホイップしたコーヒーを盛り付ける。

 

すぐには泡立ちません。

所要時間10分くらいはみておいてね。

常温のコーヒーという温度

それをだんだん冷たくしながら泡立てていく

これが大事なのです。

・・・・ここからは・・・・

「サイエンスのマニアックワールド」

こういう理論が好きな人へ向けて書きます。

深堀りしたい方は、

私の著書『科学でわかるお菓子のなぜ?』は、

スポンジケーキの卵の泡立てについて

日本で一番マニアックに書いていると思いますので、

お菓子のサイエンスの世界へどうぞ。
  ↓ ↓ ↓

https://science-cooking.com/?page_id=1611

著書科学でわかる.jpg

今日は、そこから
わかりやすく引用しながら

話していきたいと思います。

 

まず、コーヒーが
泡立ちやすいのは、常温なのです。

卵白の泡立てを思い浮かべてください。

常温でハンドミキサーで泡立てると、

すぐにぶわ~っと泡立ちますが、

きめがすごく粗い。

 

逆に、冷やして泡立てると、

なかなか泡はできませんが、

できた泡のきめがすごく細かい。

 

 

これは、表面張力が関係しています。

表面張力って、
水の液面にピーンと張りつめている力。

 

温度が高いと表面張力が低いので、
液面から泡がムクムクとできてきやすい。

温度が低いと表面張力が高くて、
ピーンと張りつめているので、
そんな液面からは泡ができにくい。

冷たいほど、泡ができにくい、

つまり空気が混入しにくいのですが、

その状況で強く混ぜることによって、
空気が入りにくい条件で泡立てるから気泡が細かくなっていくのです。

最終的にはきめを細かくしたいから冷やしたい。

でも、最初から冷やすと、

ただでさえ泡立つ要素がほとんどないコーヒーは、

泡が強烈に立ちにくい。

 

だから、
最初に常温で、粗い泡にはなり、

その泡は割れやすく安定性が悪いけれども、

できるだけコーヒーに空気を含ませておく。

もうこれ以上、空気は入らないかなというところで、

その後に、冷やしていくのです。

 

すると、
泡立ちにくい環境で混ぜられるので、

すでにある大きな粗い泡は、

泡だて器で物理的に切られて、
小さな泡に分かれていき、

きめが細かくなっていきます。

また、新しく混入した空気でできる泡は細かい。

それで、このようにきめが細かくなってくるのです。

 △  △  △

以上、サイエンスの説明はここまで

・・・・・

私が料理やお菓子を見る目線は、

おいしさと、もう一つ、なぜこうするのか?の

サイエンスの視点を

いつでも持っています。

 

レシピは、感覚では作りません。

理論がわかれば、

上手に作れるというのは、
こういうことなんです。

●失敗しない

●再現性が高い

●誰もがおいしく作ることができる

料理教室では、とにかくそれを意識しています。

だから、講座生さんは、

必ずおいしく作れるようになるところまで到達できます。

 

本当は、もっと他にも細かなコツはいろいろある。

でも、伝えるには順序がある。

それも大事。

 

ひとりひとりとお話ししながら、

Aの次にBをしてみる。

一緒に一つずつやっていくから、

できるようになるのだと思います。

 

まずは作ってみてください。

 

もし、これでうまくいかなかった方がいらっしゃったら、

そのときの状況をお聞かせいただいて、

状況が見えたら、

次はうまくいくように、

アドバイスができます。

こんな風にして、

目の前の人ができるようになるように、

フォローしていくのが、

私が料理講座でいつもやっていることなのです。

 

理論がしっかりしたレシピは、

誰もが必ずおいしく作れますから!

 

:::::::::::::::::::::::::::

みんなをシアワセにする

魔法使いのレシピ

はいかがでしたか?


一食一食

おうちごはんがしみじみおいしい

料理って楽しいな

そういう気持ちをみんなで共有したくて、

メルマガを書いています。

 

ほんの一言率直なご感想を、

このメールに
ご返信いただけましたら嬉しいです。

:::::::::::::::::::::::::::


■プライベートプロフィール

5歳の時から台所に立ち、
メモを片手に料理番組を見るのが趣味、
愛読書は料理本という小学生でした。

現在は奈良市在住、45歳。
主人、中学生の息子、小学生の娘との4人暮らしです。

動物占いはオオカミ。
「自分らしいオリジナリティー」を目指すオオカミの素質は、
私の料理の志事をする姿に出ているなと感じます。

料理が好き、人が好き。

「おいしいお店があるの♪ご飯でも食べに行きませんか?」
「うちで一緒にご飯を食べようよ♪」
よくある会話ですが、
これが料理の魅力を物語っていると思います。

おいしい料理は、人と人との距離を縮めてくれる、 コミュニケーションツール。

人は「おいしい!」と感じた瞬間、
シアワセな気持ちになりますよね。
私が料理の虜(とりこ)になったのは、その気持ちを共有できたときに、互いが心の深いところでつながり合える瞬間があると感じたから。

おいしい料理をどうぞと差し出した先には、
みんなの笑顔がある。

みなさんに「料理の笑顔の魔法」をかけますよ。

自分が相手を思って作った料理が
「すっごくおいしいね!」
と喜んでもらえるのを想像しながら、
メルマガを読んでみてくださいね。

:::::::::::::::::::::::::::


 【木村万紀子ってどんな人?】
https://science-cooking.com/?page_id=83
こちらのプロフィールをご覧ください。

【著書のご紹介】
http://kids-science-cooking.com/%e8%91%97%e6%9b%b8/
「料理は科学でもっとおいしくなる!」
調理科学(サイエンスクッキング)を
23年間 専門として教えています。

【今日の木村万紀子は何してる?】
https://www.facebook.com/manyoria
facebookで日々の出来事を綴っています。
1日数回投稿しています。

【メルマガのバックナンバー】
https://science-cooking.com/?cat=16

【アメブロ】
http://ameblo.jp/ryourinou/


:::::::::::::::::::::::::::

 このメールレッスンは、 全文が著作権法によって保護されていますので、コピーやメディアなどでの公開は禁止しております。

とはいえ、
「あの人に教えてあげたい♡」とお顔が思い浮かんだら?
ご家族、ご友人に限り、お役に立てれば、
全文の転送を前提として共有していただいて構いません(^^)

■発行責任者
Manyoria int’l(マニョリア インターナショナル)代表
木村万紀子

HP https://science-cooking.com/
   http://kids-science-cooking.com/
お問い合わせ info@manyoria.com

Copyright © 2020 マニョリアインターナショナル |Manyoria Intl All rights reserved

 

Pocket