【きゅうりを干すって!?】
こんばんは。
サイエンスクッキング プロデューサー
木村万紀子です。
今日は「乾物のおいしさを発見する」
特集の最後の日。
そもそも、「干す」ことで、
保存性を高める以外に
どんな効果があるのか。
ぶどうを干しぶどう(レーズン)にすると甘くなります。
あの甘さは、単に水分が抜けて、
すべての成分が凝縮したというだけでは語れないですよね。
前回お話しした、
切り干し大根をそのまま食べると、
かなり甘い、という話もそれ。
みなさんのおうちでも、
干すだけで、野菜を甘くすることができますよ。
どんな野菜でも適する
というわけではありませんが、
大根のほか、
白菜やきゅうりなどもgood。
カラッとよく晴れた日に、
白菜は葉を一枚ずつばらして、
きゅうりは縦に4等分し、
種をそいで取ってから、
ベランダに干します。
3時間干すだけでも、
甘くなると言われています。
それはなぜか?
一説によると、
天日干しによる乾燥が進むと、
野菜の細胞内の水分が減少します。
細胞はそれで生存の危機を感じ、
細胞内の糖度を上げることによって、
浸透圧を高くし、
水分を抜けにくくするそうなのです。
甘くなるのは、
乾燥から自分の身を守ろうとする、
生体反応のひとつなのですね。
生命の神秘~☆
では、干した後の野菜は、
どうやって食べるのがおすすめか。
私は、炒め物が好きです。
シャキッと仕上がって、
甘みも味わえるから。
きゅうりは、生でサラダや浅漬けにするだけではありませんよ。
干したきゅうりをぶつ切りにして、
ごま油で炒めます。
(炒める時に、しょうがやたかの爪を加えてもいいですね。)
その後、しょうゆ、オイスターソース、鶏ガラスープ少々で味つけするのが、私は好きです。
これからの季節は、きゅうりが安くおいしくなります。
ぜひ、干しきゅうりで、
新たな「野菜×干す」の魅力を
感じてみてください。