【春雨サラダは、残してはいけません!】
みなさん、ポテトサラダを作る時を思い浮かべてください。
多めに作って、余ったら明日も食べようと考えませんか?
春雨サラダは、一切、そういうことを考えてはいけません。
当日、食べ切る量しか作らない!
なぜって・・・・
・日本の春雨
・中国の緑豆春雨
の2種類を
「ゆで立て」
「冷蔵保存1日」
という条件で比べてみました。
どちらも、冷蔵庫に入れておくと、
春雨らしい透明感を失って
真っ白になっていますよね。
それだけではありません。
かた~く、ぼそぼそとなっています。
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みなさん、数年前にも大流行した、
タピオカドリンク。
やわらかくてもちもちのお店もあれば、
まるでゴム?ってくらいかたいタピオカを出しているお店もあったでしょう?
あれと同じ現象です。
もう少し身近なものに例えてみましょう。
炊き立てのご飯はふっくらしているけれど、
冷蔵庫で1日保存すると、
硬くなって、パサパサしますよね。
これらはすべて
粘りがあって、ふっくらしていた「デンプン」が、
・冷やされる
・時間が経つ
という2条件によって
硬く、もろくなり、パサパサに変化するという
「でんぷんの老化」という
“化学変化” です。
春雨もタピオカも
デンプンオンリーでできているので、
老化が顕著ですよね。
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あるタピオカ屋さんは、
粘りともちもち感を保つために、
ゆでた後は、冷却しないで、温かく保温。
(さとうを加えると、さとうの吸湿性によって、でんぷんの老化を遅らせることができる)
3時間経つと、時間の経過でかたくなるのでもう使わないで処分すると言っていました。
冷蔵庫で保存されたタピオカを、氷が入ったミルクティーに浮かべると、
もう、それはゴムみたいに硬くなってしまうから。
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<春雨サラダは?>
味つけして保存しても、
やっぱり硬くなります。
食べられないほど硬くなるかというと、
十分食べられるのですが、
もちっとした食感
つるっとした食感
は失われます。
だから私は、食べる分だけ作るか、
明日の分もまとめて作りたかったら、
今晩は具とたれの半分を使って
春雨サラダを作り、
明日改めて、春雨をゆでて、昨日残した具とたれと和えるようにします。
そして、
やっぱりゆで立てはおいしいなぁ、としみじみと思い、
ひと手間かけた私、えらい!とほめてあげます。
「料理はサイエンスでもっとおいしくできる!」
ということで、
次回は、春雨サラダを徹底解剖。
結局、「日本の春雨と緑豆春雨のどっちがいいの?」ということに、
サイエンスで斬り込みます。
(今日の話も含め、どの本にも書いていない内容ではないかと思います。お楽しみに。)