【おいしいトマトと白い筋】
トマトのお尻(花落ち)に見える
白い筋と筋の間に包丁を入れて切ると、
切り口にゼリー状の部分が出ることがない。
というビックリ技。
試していただく前に大事なことを一つ。
そもそもお尻に放射状の白い筋が見えるトマトを買ってきているかどうかです。
どのトマトにもあるわけではありません。
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みなさん、おはようございます。
サイエンスクッキング プロデューサー
木村万紀子です。
昨日は20名の方が新規に登録くださいましたので、はじめましての方もいらっしゃると思います。
女性のみなさま、
実はこのメルマガは男性読者も多いんです。
今日は、おいしいトマトの選び方の話題ですが、これは普段は台所にあまり立たない方でも、押さえておきたいですね。
おいしいトマトを買ってきて、切り分ける。
塩、香り高いエクストラバージンオリーブ油をかける。
トマトがおいしければ、これだけで感動!
さらに、目の前の人が、トマトの常識がくつがえされた!
という顔をしていたらどうでしょう?
こちらまでうれしくなりますよね。
本当においしい素材に出会ったら、
シンプルに食べる。
究極のトマトサラダですね♪
そして、長年主婦をしていると、
今日はトマトが88円で特売だから、ということに目が行きがちになるのですが、
おいしいトマトを探しあてたら、
切るだけで、こんなに喜ばれる一品になるんですよ。
これこそ、究極の時短!(笑)
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さて、本題です。
トマトの目利きの一つに、
お尻に白い放射状の筋(以下「星」と呼びます)があるものを選ぶ
というのがあります。
結論から言えば、
星が出ていないもので、おいしいトマトもたくさんあります。
が、星が出ているトマトは糖度が高く、
中身がぎゅっと詰まっているものが多い
という試験結果も存在していて、
これは、経験的な判別方法ですが、ある程度信憑性(しんぴょうせい)がある
と言えるようです。
●星が出るトマトができるのは、どんなトマトなのか。
土がからっからに乾いてひび割れしそうなところで育てたトマトがおいしいと、テレビで放映されているのを見たことはありませんか?
他には「塩トマト」って、最近よく耳にしませんか?
塩分濃度が高い土地(土でなく水耕もあります)で作るトマトです。
水ストレスや塩ストレスをトマトの成長過程でうまくかけると、トマトの糖度が上がるという栽培法ですね。
こういう栽培をしているものに、星が出やすいようですよ。
●星のなぜ?
あの星の正体は、
根から吸い上げた水を運ぶ管と、
葉でできた糖を運ぶ管が集まった
維管束というものです(中学の理科ですね)。
これらの管が発達してこそ、
養分が実に運ばれているということになります。
十分にこれらを発達させながら、
いい時期を見計らってストレスをかける。
塩ストレスも、塩分濃度が高いがゆえに、
水を吸い上げにくくなります。
すると、末端であるトマトのお尻の維管束部分が乾燥して、白くなるというわけです。
(大手の種苗会社である、タキイ種苗『タキイ最前線』を参考にさせていただきました。)
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トマトって、同じサラダ野菜のブロッコリーとは違って、
種類が多すぎる!だから迷う!
裏を返せば、おいしいトマトを求めている人が多いということです。
・完熟して、真っ赤なものを選ぶ。
・へたがピンと張っているものを選ぶ。
というのはもちろんですが、
トマトの星の話も選ぶときの一つの参考にしてくださいね。