【山食、角食、どう使い分けしてる?②】

<あなたは角食派?山食派?>

「トーストすると、軽くて、サクッとするのが好き」

という方は、山食をトーストしてください。


山食は別名「イギリスパン」と呼ばれていて、同じものです。

諸説ありますが、
明治時代にイギリス人によって作られたのが始まりだからだそうですよ。

naoのトースト.JPG

(神戸の大好きなパン屋さんの山食。溶けたバターがしみ込んだところが、たまらなく美味しい♥)


前々回にお話ししたように
山食は型にふたをしないで焼いているため、
上に伸びて焼き上がります。

山食のきめを見たときに、
気泡が縦に伸びただ円(細長い丸)になっていると

「窯伸び」(※業界用語)をしている証です。


ふたをして焼く角食に比べて、
生地の伸びがよいので、
生地の密度が小さくなり、
“軽い食感”が特徴。


角食は、ふたをした型の中で、
めいいっぱいふくらんで、
底面、側面、上面とも、
型にぶつかって焼かれるので、ミミ(クラスト、皮)は、厚くかためになる
という話を昨日しましたが、

一方、山食は、
生地が上によく伸びるので、
“ミミは薄くパリッと焼き上がります”。


さらに、型にふたがないので、
直接オーブンの熱が当たります。

そのため、“全体的にサクサクした食感”になります。

 

そうそう!

パン屋さんに行くと
「ハードトースト」というのを見たことはありませんか?

トーストすると、カリッとした歯切れのいい食感がより楽しめます。

 

山食パンは強力粉で作られるのが一般的ですが、

ハードトーストは、強力粉にフランスパン用の粉を配合して、
かためで、シンプルな味わいの生地にして

食パン型に入れて焼かれています。

いわば、フランスパンみたいな食パンです。

これは、トースト向きのパンとして、日本で生まれたそうですよ。

(見たことない方⇒「ドンクDONQ」には必ずありますよ。)


これこそクラストのカリッと感や、トーストした白い部分のサクッと感が楽しめます。
バターをたっぷり塗って食べて欲しいな。

山食がさらに好きになるかも。


hardtoast.jpg
(出典:https://donq.co.jp/)




<角食よりも、山食のほうがおいしいと思う食べ方は?>

スーパーでは角食が主流ですが、

ピザトーストをするときには、
サクサクに焼き上がる
山食のほうが、本来は合うと思っています。


また、カリッと焼いたベーコン、半熟の目玉焼き、レタス、チーズをはさむようなサンドウィッチは、
やわらかい角食よりも、トーストした山食ではさみたい。


♪山食サンドのポイント♪
 ↓  ↓  ↓

山食をトーストしてサンドウィッチにするときのポイントは、

「2枚を重ねて1組にしてトーストする」

という裏技です。



サンドウィッチにするパンには、厚みが薄いものを選びますよね。


それをカリッカリに普通にトーストすると、
水分が飛んでしまって、
サンドウィッチにしたときに、ぱさつきを感じたり、一体感がなくなってしまって。

もう少ししっとりを残したいんです。


そんなときには、「2枚重ねてトースト」します。

 

重なった部分は蒸されたように温まるだけですから、

サンドウィッチ表面はカリッと、
具と接する内部はふわっとした食感を楽しめますよ。



※次回は、「角食だって焼きたいの」をお届けします。

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