【鍋にいきなり油をひかないで!】

肉じゃがを作る時を思い出してください。
鍋で、炒めたり、焼いたりするとき、食材がくっついてこげつかないようにと、必ず油をひきますよね。

もしや、鍋に火にかけるやいなや、油を入れていませんか?

「ちょっと待った~!」

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おはようございます。

サイエンスクッキング プロデューサー
木村万紀子 です。

今日もご開封いただけてとてもうれしいです♡

この題名を見て「知ってる!」と思った方も、

その理由を知りたければ、
ぜひ読み進めてください。


どこで料理を習っても、
この理由までは教えてもらえないからです。



私は、

料理のコツと理論を柱に、
家庭料理をたった3日で効率よくマスターする

講座を開いています。


そのときに、
みなさんの普段何気なくやっていることの
当たり前が変わり、

「目からウロコ」という場面に
何度も遭遇してきました。



誰も知らないスゴ技ではなく

「いつもうまくいかなかったことって、
たったそれだけのことだったの?」

という、大したことではないことのほうが、
みなさんの驚きが大きい。

今日は、そんな話題です。

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鍋で肉じゃがを作るときに

鍋に肉がくっついた.jpg

混ぜようと思ったら、
肉が鍋底にくっついた~!

ということがありませんか?


で、木べらでこそげ取るようにして混ぜて
肉をボロボロにしてしまったり。


みなさん、テフロン加工のフライパンに
慣れ過ぎてしまっているのかもしれません。

その感覚で、ステンレスやアルミの鍋で
肉を炒めると確実にくっつきます。


ポイントは「から焼き」。


必ず、フライパンだけを最初に熱くなるまで熱します。


この時間が思ったよりも長い。

講座では、みんなが鍋を見つめて
沈黙になるくらい。
そこまで、普段は待てないんですよ。

鍋に手をかざしてみて、
触ったら大やけどするなと思うくらい、
熱しましょう。

(ただし、煙が出たら、やりすぎですよ。)


から焼きしてから、油を入れて、
油が熱くなってから肉を投入します。


たったこれだけのことなのですが、
「から焼き」がいかに大事なことか。


それは、科学的にも証明されています。


●なぜ?

・ステンレスやアルミの鍋
・鉄やステンレスのフライパン
・鉄の中華鍋

これらの金属の表面は、

ミクロの世界で目には見えない
「吸着水」という水に覆われています。


フライパンに吸着水があると、

たとえ油をひいたとしても、
食材のタンパク質などの成分が、
吸着水を通して
フライパンに直接なじんでしまう。


そのタンパク質が加熱されて固まると
のりのような役割をしてしまい、

食材をフライパンに張り付つかせるのです。

(野菜にタンパク質はほぼないですから、
くっつくのは決まって肉ですね。)


だから、フライパンをしばらく火にかけて
「から焼き」して、
吸着水を蒸発させておけばOK!


そのうえで、油を入れて、金属を油でコーティングしてやると、完璧です。


※フッ素樹 脂加工のフライパンでは
吸着水はないので、から焼きの必要はありません。


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今まで誰からも教わることがなかった、

料理本にも書かれない、
こんなこと、あんなこと。

それを知らなくて起こる、ちょっとした失敗。


一つずつ解決していくだけで、

料理って、
もっとストレスなくできると思いませんか?

私と一緒に、料理をもっとラクに楽しくしていきましょうね。

 

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