【ポテトサラダをちょっとしたコツで美味しく】
「ポテトサラダを美味しく作りたいのです」
私の料理講座には、
ポテトサラダはメニューに入れません。
おととい、受講生Fさんから
「こんな簡単なメニューを、先生は扱わないかもしれませんが、
家族に外で食べる味に劣ると言われて・・・」
という前置きがあって相談を受けました。
あぁ、よくわかります。
こういうシンプルで誰もが知っているメニューこそ、おいしく作りたいという気持ちになることを。
みなさんは、ご自身のポテトサラダに満足していますか?
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こんにちは。
サイエンスクッキング プロデューサー
木村万紀子です。
今日もご開封いただきうれしいです。
ポテトサラダは、
私の料理講座では教えていません。
理由は、
わざわざ実習で教えるほどのものではない
と思っていたからです。
しかし、他の受講生の方からも、
全く同じように質問されたことがあるのです!
ここが料理教室の落とし穴。
先生が教えてあげたい料理と、
受講生がうまくなりたい料理が、
一致しない。
それで、受講生が満足し続けられるでしょうか?
どこかで不完全燃焼な気持ちが残るだろうと、私は思い続けてきました。
だからといって、料理教室で、すべてに対応することは無理です。
私は、自分の講座でそれを変えたかった!
お一人お一人のこういった質問に
丁寧に答えることこそが、
本当に喜んでもらえることではないかと。
あなたがうまくなりたい料理を、叶えてあげます。
だから、個別相談なのです。
今回は、私がどんなお答えをしたか、
一部を公開しますね。
●私:何を入れていますか?
<私のポテトサラダの材料>
じゃがいも(3~4個)
玉ねぎ(1/2個)
にんじん(1/2個)
卵(1個)
きゅうり(1本)
ツナ缶またはロースハム(適量)
●質問:じゃがいものゆで方は?
丸ごと皮つきで水からゆでるか、蒸す。
やわらかくなったら、皮をむいて、角切りにする。
この方法だと、じゃがいもの味が湯に逃げません。
短時間で作りたいときには、
角切りにして、ゆでて、から炒りして、粉ふきいもにしてから使ってもよいでしょう。
●私:ゆでた後にどうしていますか?
ここまでの工程は、アツアツのうちに行います。
アツアツのじゃがいもをボウルに入れたら、
粗くつぶします。
マッシュポテトにするのではなく、
ごろごろとじゃがいものかたまりが残っているのですが、つぶれかけているような状態です。
ややつぶれたところにマヨネーズがなじむのが、おいしいから!
●質問:やってみましたが、思うようにつぶれてくれません。
じゃがいもはだんしゃくとメークインが一般的ですが、
もしや、メークインを使っていませんか?
(メークイン)
ここではだんしゃくを使います。
(だんしゃく)
だんしゃくはゆでると粉質で、ホクホクして、口の中でほろっと崩れます。
一方、メークインは粘質で、ねちっとして、煮崩れしにくいのが特徴です。
メークインを使ってしまうと、つぶれにくく、じゃがいもの角切りにマヨネーズがのっかっているという感じになって、食べていると最後はいものそのものの味だけが妙に目立ってしまうのです。
一体感が出ないのですよね。
●私:きゅうりの薄切りをそのまま入れていませんか?
きゅうりは薄切りしてから、
塩もみして、水気を絞って使います。
にんじんは薄切りにして塩ゆでします。
これらに塩味がないと、ポテトサラダの味がぼやけます。
●質問:玉ねぎの生は辛いですが、必要ですか?
このシャキシャキした歯触りが、アクセントになります。
今の時期でしたら、新玉ねぎの薄切りを水にさらしてから、ぎゅっと絞って使ってください。
辛みが少なく、甘みが強いです。
薄切りして水にさらしても、
どうしても辛いという場合は、
塩もみして、水にさらしてみてください。
辛みの成分が抜けやすくなります。
また、この玉ねぎスライスが苦手という方は、セロリもおすすめですよ。
次回は、「ポテトサラダの隠し味は〇〇」をお伝えします。