【お肉を煮込んでもかたく締まったままでした…】
「煮豚」を作られたことはありますか?
1時間以上コトコト煮るという点では
時間がかかって大変そうに思えるかもしれませんが、
煮汁にどぼんと入れて、
あとは煮るだけの簡単さ。
前回のメルマガでは
「牛バラ肉などの肉を煮るときに、
少し煮たくらいではかたくなるだけ。
じっくり長~く煮ると、
硬いコラーゲンが分解して、
ゼラチン化するので、とろ~っととろけるような肉に変身!」
とお伝えしました。
すると、Cさんからこんな質問がありました。
「先日、煮豚に初挑戦しました。
レシピ通りに作りましたが、
どこか想像とは違う別物になってしまいました。
煮込んでも、煮込んでも、
味は染みないし、パサパサなのです。」と。
木村『豚のもも肉のブロックで作りましたか?』
Cさん「そうです!」
(なんでわかったのですか?)
(わかりますって~)
木村『レシピには、肉の種類はどう表記されていましたか?』
Cさん「豚かたまり肉です。」
木村『売り場では、どんなかたまり肉がありましたか?』
Cさん「もも、ロース、バラ肉です。」
「でも、バラ肉は脂がすごくてカロリーが気になってやめました。
ももは脂がついていないのでヘルシーだと思ってこれにしたのですが・・・。」
わかる気がしませんか?
かたまり肉のバラ肉によっては、脂が多くて、尻込みしてしまいますよね。
Cさんにイメージしていた煮豚を聞くと、
「ラーメン屋さんに出てくる、とろ~っとした溶けていくようなチャーシュー」とのこと。
これ、バラ肉なのです。
「肉のかたいコラーゲンが、
長時間加熱することで、分解して、ゼラチン化する。
だから、肉を煮込むととろっとやわらかくなる」
このコラーゲン、
牛や豚では、赤身の部位には少なく、
筋ばっていて脂身が適度にある肉(炒めたり、短時間煮込んだだけではかたい肉)
脂身の多い肉
に多いのです。
脂身と赤身をつなぐところにもコラーゲンがあります。
だから、脂身のない赤身の肉をチョイスすると、
煮ても煮てもやわらかくならないのです。
煮豚をとろっとさせたかったら、
赤身と脂身が交互になっている
豚バラ肉や肩ロース肉を選ぶといいでしょう。
これを知らなかったら、
たとえ、レシピに
「豚かたまり肉(バラ、肩ロース)」
と書かれていたって、
ヘルシーにしたいと思ったら、
脂身がないももを選んだりすると思うのです。
ただ、ここで、もも肉がダメというわけではありません。
もも肉の煮豚があっさりして好きな方もたくさんいます。
が、Cさんは、とろ~っとさせたかったということだったら、
それは、バラか肩ロースなのです。
うちは、煮豚を作るときには、
こってりバラ肉と、
あっさりロース/もも肉の
2種類を一緒に煮込んで作ります。
バラ肉が好みなのですが、
これだけ食べていると、しつこく感じる年齢になってきたので、
交互に食べたりしています(^^)
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こういったことは、
料理本に詳しく書かれないですよね。
でも、知らないと、
料理はレシピを見るだけでは、
おいしく作れないことがたくさんあります。
おいしく作れないときこそ、
そこには理由があります。
その理由がわかれば、
次は必ずおいしく作れますよ。
現在はオンラインレッスンもしているので、
機会がある方は、
ぜひ講座にもいらしてくださいね♡
★前回の肉の煮込みの話の反響が大きく
ご質問を他にもいただいています。
次回はつづきをお話ししますね~。