【先生、枝豆の塩の分量、間違っていませんか】
メルマガ、電子書籍でご紹介した
枝豆、とうもろこしのゆで方を
試された方から
「こんなにおいしくなるなんて
驚きです!」
というご感想を、多くいただいて
とてもうれしく思っています。
実は、私は喜びの感想以外に、
ある一言が誰かから来ないかな~
と思っていました。
「分量通りにやったら、塩からくて!」
「この分量、間違っていませんか?」
とかね。
多くのメルマガ読者の方がいれば、
誰かはこう思うのではないかと思っていたのです。
が、そんなメッセージはきませんでした。
え!? 遠慮して、言えない??
待ってたのですよ~、
この一言も♡
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こんばんは。
サイエンスクッキング プロデューサー
木村万紀子です。
塩からいと感じた方が
もしいらっしゃれば、
安心してください。
あなたも私も
間違っていません。
私が使う塩と
違っていただけで、
塩味の感じ方が変わるのですよ。
今日の話を聞いて、
違う塩で試してみようかな
と思ってもらえたらうれしいです。
塩味そのものは、
「塩化ナトリウム」
という成分の味わいです。
塩は、海水から塩化ナトリウムを取り出し、
精製して純度を高くして
製品にしています。
純度が高ければいいってもんではありません。
塩化ナトリウムが限りなく100%にほど近い、
純度が高いものは、
そのまま口に含んだときに、
塩からさがキターッて感じです。
塩味に角(かど)があるのです。
塩には、みなさんもご存知のように、
「にがり」と呼ばれる成分を
数%含んでいるものもあります。
私は、この「にがり」を含む塩を使っています。
さて、そもそも、
「にがり」は聞いたことがあるけれど、
何? そんなにいいものなの?
って思いませんか?
にがりは、平たく言うと、
海水から塩を取った後に残る液体のことです。
「苦汁」と漢字では書き、
文字通り苦いです。
にがりの正体は、
マグネシウム、カリウムや、ナトリウム、カルシウムなどが化合物で含まれています。
にがりの成分が多い塩は、
直接なめると、
塩味のきつい角(かど)が取れ、
丸み、甘みが増したように感じます。
にがりが多い塩でも
一般的には3%くらいまでですから、
ほんの少しのこと。
それでも、
味わいは確実に違います。
塩の結晶の表面ににがりは付着していますから、
水に溶かすよりも、
直接口に含むほうが、
違いがわかりやすいと言われます。
裏を返せば、
ゆでる時に入れる塩だったら、
にがりが多く含まれていようが、
そうでなかろうが、
わからないんじゃないの?
という人もいるのです。
しかし、どうでしょう?
私がご提案する枝豆をゆでるときには、
40gも使用します。
これはね、水に溶けたって差が出ますよ。
私は料理には、
決して高価でなくてもいいので、
「にがり」を含む塩
を使うことをおすすめしています。
次回は、「にがり」を含む塩ってどれを買えばいいの?
をお伝えします。